この記事は
・デザインを学ぶ学生やクリエイターを目指している人
・パソコンを購入しようと検討中の人
・いい作品づくりをしたい人
には参考になると思います。
こんにちは
デザインを学ぶ人にとってパソコンはいい作品づくりに欠かせないツールです。
そしてよく言われているのがWindowsとMacのどちらを購入すべきかという議論。
みなさんの周りでもそういう会話が交わされてませんか。
この記事ではこの議論に終止符を打つべく、クリエイティブな作業に必要なパソコン選びの方法を伝授していこうと思います。
できる限り読んでくれた人の疑問が残らないよう細かいところまで書いていきますので、少し難しい内容もあるかもしれません。
結論からいうと、
パソコンの知識量にもよりますが、どちらかというとWindowsのパソコンを選んだ方が賢明かなと思います。
ですがMacだとダメというわけではありません。
いまからこのことを深堀していきます。
またこの記事は学生やクリエイターを目指しているようなプロではない人向けの記事のため、ノートPCの話をメインで進めていきます。(デスクトップについても記事の最後に触れますが……)
[the_ad id=”1646″]
Windowsをすすめる理由
1.1 カスタマイズ性とコスパのよさ
これはカスタマイズ性が高くコスパがよいということに集約できます。
まず確認しておくべきことはWindowsといえども多種多様な機種があるということ。
よくあるWindows vs Macという二極化した対立は、あまりにもマクロな視点であってWindowsでもMacでも機種によってスペックは様々。
Macに比べWindowsはたくさんの機種がある分、自分にあったスペックのパソコンが探しやすいです。
またクリエイター向けのパソコンやBTOパソコンと呼ばれるものは購入時にストレージやメモリ、グラボを選べる場合が多く選択肢が多いです。
Macの場合、ノートパソコンは主にMacbook air とMac book proの二種類のみに限られ、パーツの選択肢もそこまで多くありません。(クリエイティブな作業をストレスなくこなしたいならMacbook pro一択)
選択肢が少ないということはコスパが悪いことにもつながります。
例えば購入したパソコンのCPUが自分の求める以上のスペックの場合、余計なお金を払うことになります。
そしてパソコンのパーツはストレージやメモリ、CPU,GPU,液晶と色々ありますが、パーツそれぞれのスペックが自分の求めるスペックと一致している機種をみつけるのは難しいこと。
だからこそ選択肢の多いWindowsを選べば自分の求めるスペックに一致したパソコンが手に入り、余計なお金がかからずに済む可能性が高くなるんですね。
購入後にパソコンのパーツを変えたり、追加したりするという点からももWindowsに比べMacは劣ります。
Windowsのクリエイター向けパソコンが自分で作っていくPCで、Macは完成品という見方もできます。
またメーカーをきちんと選べば、Macと同スペックのパソコンが8割前後で購入できます。
予算に余裕がない人はマウスコンピュータやパソコン工房のホームページをチェックしてみましょう。
逆に言えば予算に余裕がある人は、Macbook proを購入しても何ら問題はないわけです。
1.2 MacはCGやVR作成にあまり力をいれていない
軽いデータをPhotoshopや2DCADでの作業の場合は気にする必要はありませんが、そこそこ大きいデータの3DCADやレンダリング、アニメーションなどの動画作成の場合はグラボ(GPU)の性能がとても重要になってきます。
これはどのくらいの重たいデータを扱うのかで変わってきますので、一概にいうことはできませんがレンダリングやアニメーション作成をストレスなくしたいのであればスペックの高いグラボを積んでおいたほうがいいです。(CPUより重要)
2019年11月に発売されたMacbook pro16インチに積まれたRadeon pro5500Mは上記のような重たい作業もこなすことができますし、それより少し前のMac book pro15インチに積まれたRadeon pro vega もある程度のレンダリングには耐えることができるでしょう。
ですがMacbook pro16以前のMacbookに積まれているグラボでは、レンダリング作業は少しストレスがかかると思います。
つまりグラボの選択肢が少ないということ。
GPUには大きく分けて「Open GL」対応のものと「 Direct X」対応のものの二種類があり、クリエイティブな作業に適切なのは前者です。
Macbook のRadeon proは「Open GL」対応ですが、他のMacグラボで「Open GL」に対応してるものはほとんどありません。
Windowsで使用されるグラボで「Open GL」対応のものにNIVIDIA社のQuadroシリーズがありますが、種類も多く交換可能なものも多いです。
使用するソフトのホームページにある動作環境の項目から、グラボの最低スペックがどのくらい必要かわかるので確認してみましょう。
レンダリングソフトやアニメーションソフトではMac非対応のソフトもありますし、Macは映像制作にあまり力をいれていないといっていいかもしれません。
以上のことからWindowsを選ぶほうが無難です。
・CGやVRを作成するためにはそれなりのグラフィックボードが不可欠。
・グラフィックボードがには「Open GL」対応のものと「 Direct X」対応のものの二種類に分けられる
・クリエイティブな作業に必要なグラフィックボードは「Open GL」対応のものであり、その多くがNIVIDIA社のQuadroシリーズにあたり、このQuadroはWindowsに搭載されている
目指す業界や使用ソフトによってはMacでも問題なし
逆にいえば上記のようなCGやアニメーション、VR制作以外であればMacの少し前のグラボでもいいわけです。(コスパは悪くなるかもですが……)
CGもレンダリングなしのモデリング作業のみであれば、大規模なデータでない限り問題ないでしょう。
イラスト制作や広告などのDTP,Webデザイン,写真編集ならばグラボの性能を気にする必要はそこまでありません。
adobeソフトは上記で述べた「Open GL」対応のものが多くありますが、よほど大きなデータを扱わなければ問題なし。
むしろCPUやメモリのスペックを気にしましょう。
(個人的にPhotoshopでゴリゴリに加工をする人はQuadroやRadeon proの上位クラス搭載パソコンを買ったほうがいいとは思いますが。)
つまり予算があるならMac(airではなくpro)でもWindowsでも好きなほうを買ってよし!
なぜデザイナー=Macという認識が浸透しているのか
3.1 昔はadobeソフトはMac用しかなかった
1980年代後半までadobeソフトはWindowsに対応してなくて、DTP業界で使うパソコンはMac一択でした。
当時のWindowsはカラーマネジメントの観点からも、あまりいい評価はなかったです。
しかし現代においてこのことは改善され、未だに上記のことを引きづって社内PCをMac以外認めないという会社は少し古い風習が残っているかと思います。
3.2 Macのディスプレイは綺麗という誤解?
MacのRetinaディスプレイはほんとに綺麗ですよね。
デジタルでの制作においてディスプレイの綺麗さはとても重要なため、この点はMacを使いたいという動機は納得がいきます。
でもWindowsパソコンもクリエイター向けのものやBTOパソコンの場合、4k画質のノートパソコンはあります。
Macbook pro で一番画質のいい16インチモデルのディスプレイ解像度は3072 ×1920。
同スペック以上のディスプレイを搭載したノートパソコンもWindowsには沢山ありますので「Windowsはディスプレイが不安……」という方も安心してください。
また画素数にばかり目がいきがちですが、adobe RGBのカバー範囲がどのくらいかということも重要です。
adobe RGBのカバー範囲が広い
=ディスプレイで再現できる色も多いということ
Mac book proのadobe RGB カバー率は89%。
ですがwinndowsのクリエイター向けノートにはadobe RGBカバー率100%のものもありますので、こだわりがある方は探してみてください。
ちなみに僕が今使っているパソコン工房で購入したノートPC 「solution」は
画素数3840×2160 adobe RGBカバー率98%とMacbook pro より高性能ディスプレイです。
3.3 単純にMacはかっこいい
うん、確かにWindowsのどのパソコンよりヴィジュアルがイケてます。
またあのコンパクトさもよいですよね。
高スペックなWindowsのパソコンはごついものが多く、持ち運びにくいのは認めるところ。
このヴィジュアルの良さはデザイナーにとっては捨てがたいところ。
まあWindowsでもDELLやHPのワークステーションは超絶高スペックで見た目もかっこいいものが出てるので一度チェックしてみてください。
デスクトップであればiMac pro以上であればスペックとしては申し分なし。
デスクトップPCはスペックの点からいえばiMac pro・Mac proの二つは申し分ないと思います。
ノートパソコンと同様にカスタマイズ性が乏しいですが、プロ並みに動画やVRを制作する人以外はカスタマイズしなくても大丈夫かと思います。
ですがノートパソコンと同じで、コスパはよくないです。
iMacと同じレベルのスペックのデスクトップPCが、Windowsだとメーカーによっては半額近くで買えちゃいます。
レンダリングソフトも使用できるものが制限されますので、ここはデメリットですね。
でも家に設置するデスクトップだからこそ、あのMacのコンパクトさは魅力的です。
ディスプレイが5Kとか、もう映画鑑賞用であってもいいくらい素晴らしい(笑)
ここまでWindowsとMacを比較して記事を書いてきました。
内容をまとめると
・Windowsは多種多様な機種がありコスパがいいが、逆に言えば予算があるならMacでもよい
・CGや動画、VR制作がしたいならWindowsがおすすめ
・広告や写真、WebデザインならどちらでもOK
・ノートパソコンでいえば実はWindowsの方が高性能なものを揃えている
・コンパクトさはMacに軍配
以上を踏まえて購入を検討してみてください。
この記事が皆さんの役に立てれば嬉しいです。