この記事は
・SSDを新しく購入しようとしている人
・パソコンのパーツに詳しくなりたい人
・パソコンの速度を上げたいと考えてる人
には参考になると思います。
こんにちは
パソコンのパーツ選びって難しいですよね。
日常では聞かないような用語が並べられ、どんな説明をしているのか全く理解できないという人は多いはず。
今回はSSD選びの際によく目にするAHCIやNVMeについて説明していきます。
SSDはパソコンの容量や速度にダイレクトに関係するパーツなので、理解を深めるとパソコンを選ぶ際に必ず役に立ちます。
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AHCI・NVMeって何?
このAHCIやNVMeというのは通信プロトコルと呼ばれるものです。
通信プロトコルというのはパソコンとSSDのデータのやり取りの方法のことだと思っておけばOKです。
パソコンとSSDのデータのやり取り方式はAHCIとNVMeの2タイプがあるということですね。
SSDはHDDに替わる新たなストレージ技術として注目されていましたが、元々使用されていた通信プロトコルであるAHCIではその限界転送速度を超えられないという問題があり、その問題を解決したNVMeはAHCHに比べ高速になります。
NVMeはAHCIとの違い
・4KBの転送に必要なメッセージが2つではなく1つで済む
→つまりPCーSSD間においてある程度の大きさのデータのやり取りに使われる労力が半減したということ
・AHCIではデータ処理をするためのキューが一つだったのに対して、NVMeではキューの数が6万以上にもなるため、いくつものデータ処理を同時に進めることが可能。
→キューというのは待ち行列の意味。
キューの意味を詳しく知る必要はないのですが、その意味が気になる方もいると思うので図を使って簡単に説明します。
キューはよくプリンターとパソコンの関係に例えられます。
下の図は一つの部屋で数秒の間に、4台のパソコンからプリンターへと印刷データが送られたとします。
わずかであれ、それぞれのパソコンからデータをプリンターに送るのには時差があります。
このプリンターがデータを受信した順に印刷(処理)をする仕組みをキューといいます。
んで次がNVMeのようにキューがいくつも備えられたものを例えた図。
先ほどのキューがいくつもあるため、同時に沢山のデータを処理できるわけです。
AHCIのようにキューが一つのみだと、上の画像でいえばプリンターは数秒の間に4台分の通信データしか処理できません。
ですがNVMeのようにキューがいくつもあると、同時に何倍もの印刷データが処理できるようになります。
少し難しくなりましたが、NVMeの方が新しい仕組みでデータ処理が速いと覚えておけば大丈夫です。
下はSSDのパーツを体系的にまとめた図です。
内蔵型SSDにはざっくりわけて2.5インチ、mSATAそしてM.2という3種類の大きさがあります。
その3つのうち一番新しいタイプであるM.2サイズのSSDの一部にのみNVMe通信が使われており、残りのSSDあるいはHDDも全てAHCI通信でデータのやり取りをしています。
そしてM.2サイズのNVMe通信のSSDはPCIe接続のSSDになります。
あるいはM.2サイズで接続口がPCIe型であればNVMe通信となります。
このSSDこそが最速のストレージであり、よくPCIe×NVMeという表記がなされているのはこのためです。
M.2というだけでは最速のPCIe×NVMe SSDとは限らないので注意しましょう。
・SSDはM.2・mSATA・2.5インチの3タイプのサイズがある
・最速とされるM.2SSDでも接続口によって、AHCIとNVMeの2つの通信方法がある
・一般的に最速と言われているのはM.2のNVMe通信のSSD。
AHCIとNVMeそれぞれのメリット・デメリット
ここまでAHCIとNVMeがどんなものかをみてきたので、それぞれのメリットデメリットを簡潔にまとめておきましょう。
AHCIのメリット・デメリット
・省電力のため熱をもちにくい
・データの読み書き速度が遅い
・低価格
NVMeのメリット・デメリット
・発熱量が大きい
・データの読み書きが速い
・値段が高い
購入際に一番気になるであろう速度の対比を表した図です。
先ほど述べた通りPCIeがNVMe通信なわけですが、そのあとの〇×〇の中に入る数値によって速度が変わることがわかりますね。
当然その数値が大きくなる分、発熱量・価格ともに大きくなります。
200や600・1000となっているところの単位はMB/s。
つまり1秒間にどのくらいのMBを転送できるかを表しています。
結局どのSSDを選べばいいの?
あくまで個人的な意見ですが、仕事で動画制作をしたりCGのためにモデリング・レンダリングをしながら、同時にAdobeソフトも動かすって方ではない限り、AHCI通信のSSDでいいと思います。
理由としては
・NVMe(PCIe)SSDは高価格で発熱量が大きく冷却対策必須のため、パソコンにある程度詳しい人向けであるということ。
・SSDのみを交換する場合、まだ市販のノートパソコンでNVMeSSDが搭載されているのは一部であり、使用しているパソコンがNVMeSSDに対応してるか調べるのが面倒なこと。
・AHCI通信でもSSDであれば(HDDと比べて)、十分高速であること
等があります。
とくに熱を帯びやすいのは厄介です。
もう一度SSDの体系画像を見てみます。
AHCI通信のSSDのサイズはM.2の一部と2.5インチでしたね。
(mSATAはこれから流通量がどんどん減ってくるので、買う選択肢としてはなし)
新品でパソコンを購入する場合、M.2か2.5インチであればどちらを選んでも構いません。
自分の好みのデザインやスペックのPCにについている方でいいと思います。
今使用しているPCのSSDのみを交換する場合は互換性を調べる必要があります。
最近のパソコンであればどのSSDでも換装できる場合が多いですが、昔のパソコンの場合は2.5インチしか換装できないということもあるので注意しましょう。
もちろん将来プロのクリエイターになるためにガンガンいい作品作りたいという人であれば、PCIe×NVMeのSSDを購入してもいいと思います。
この記事がみなさんの役に立てば嬉しく思います。