ファッション

ニットを買うときに化繊の素材を選ぶメリット・デメリットを徹底解説

この記事は

・コスパのいいニットがほしい人

・化繊にネガティブなイメージをもってる人

・ニットの手入れの仕方を知りたい人

には参考になると思います。

 

こんにちは

安いから買ったセーターやマフラーなどのニット製品の品質表示タグをふと見ると、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維が素材名として書かれていたりしますよね。

「なんだか化繊でできたセーターやマフラーって安っぽいイメージがある」

「どうせならもう少しお金をだしてウールなどの天然素材でできたニットを買うべき?」

なんて思う人も多いのではないでしょうか。

化繊でできたニット製品は、価格が安い以外にも優れた魅力があります。

今回この記事では化繊素材のニットだからこそ得られるメリットをデメリットとともに紹介していこうと思いますので、安いけど素敵なニットと出会いたいと考えているならばぜひ参考にしてみてください。

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化繊でできたニットのメリット

1.1 チクチクしない

ニットは好きだけどチクチク感が苦手であまり着る機会がないなんて方も多いのではないでしょうか。

ニット生地のチクチクは本当に悩まされますよね。

しかし基本的にチクチクするのはウールやアルパカなどの動物の毛からできたニットであり、化繊素材のニットはほとんどチクチクすることはありません。

敏感肌の人は化繊素材のニットの購入を検討してもいいかもしれません。

マフラーやセーターのチクチクをなくすには?原因と対処法を解説します。 この記事は ・所有しているマフラーやセーターがチクチクして困っている人 ・敏感肌のためにニットアイテムを諦めてしまっ...

1.2 水洗いしても縮みにくい

ニットは編物なので伸びたり縮んだりしやすい生地です。

また天然素材も水に通すと縮みが生じるので、ウールやカシミヤ・コットンなどの天然素材でできたニットは家で洗濯するとどうしても型崩れしてしまいます。

それに対して化繊(レーヨン以外)は、素材そのものが水を通しても縮むことがほとんどありませんので、家での洗濯がしやすいです。

ただし普通に伸びたりはするので、洗濯した後の干し方には気を付けましょう。

濡れたままハンガーにかけると重みで生地が伸びてしまいます。

化繊(特にレーヨンとナイロン)は熱には弱いので、長時間乾燥機をかけると多少の縮みは生じますが、熱の場合でも天然繊維よりは化繊の方が縮みにくいです。

1.3 虫に食われないのでケアしやすい

化繊は虫食いの心配がありませんので、クリーニングや洗濯を怠ったとしても生地がダメになることがありません。

先ほど説明した通り家で水洗いもしやすいので、化繊はかなりケアがしやすい素材といえます。

対してウールだけでなくアルパカやカシミヤ・シルクといった高級素材は家で洗濯がしづらいだけでなく、クリーニングに定期的に出さないと虫食いによって生地に穴が開いたりします。

高い服なだけに虫食いされると悲しいですよね。

なのであまりマメに服のケアができないという方にとっては、化繊素材はとても扱いやすいといえます。

1.4 繊維自体の強度が高い

化繊はとても強度の高い繊維です。

天然繊維のようによれたりしわになったり、破れたりといったことが起こりにくいです。

安価なうえに長く使えるコスパの高さがあります。

1.5 染色性が高い

天然繊維に比べて、化繊は染色性が高いのでカラーバリエーションが豊富です。

動物の毛から作られるニットは明るい色やビビットな色を出しにくいのですが、化繊のニットはそういったカラーの再現がしやすいという特徴をもっています。

化繊でできたニットのデメリット

正直チープな印象のある化繊素材のニットですが、ちゃんと化繊特有のメリットがあり、目的に合う人にとっては化繊素材のニットを購入するのはベストな選択肢といえます。

では化繊特有のデメリットはないのでしょうか。

ここからは、天然繊維と比較しながら化繊のはデメリットを述べていきます。

2.1 保温性が低い

動物の毛を用いた天然繊維に比べると、化繊は保温性が低いといえます。

セーターは春秋は一枚で、冬はヘビーアウターのインナーとして着るための服であり、寒い時期には欠かせないアイテムです。

ですがアクリルなどの化繊でできたセーターやマフラーはローゲージの厚みのあるものでもいまいち暖かみに欠けます。

動物の毛、特にカシミヤやアルパカなどは薄い生地でもかなり暖かいので、それに比べると化繊のニットで保温性を確保しようとするとどうしてもモコモコしてしまいます。

2.2 通気性・吸水性が低い

化繊生地は天然繊維に比べると、通気性や吸水性が低いと言えます

寒い時期でも人は知らず知らずのうちに汗をかいていますが、化繊のニットの場合は通気性や吸水性がないので、汗をかくと不快感を感じる場合があります。

また汗をかくとニットのチクチク感は増幅しますので、敏感肌の人はチクチクしやすい天然素材と汗を溜めやすい化繊素材の混紡ニットの購入は控えた方がいいかもしれません。

2.3 静電気が起きやすい

冬は乾燥した空気と異素材の服を重ね着することによって、静電気が発生しやすい季節です。

服の素材にはマイナス電気を帯電するものと+電気を帯電するものがあり、その両者の組み合わせ次第で静電気は発生するため、一概にこの素材は静電気が発生しやすいかどうかということはいえませんが、天然繊維に比べると化繊の方が静電気が起きやすいものが多いです。

2.4 毛玉ができやすい

化繊素材は毛玉ができやすいものがほとんどです。

理由としてはいままで述べてきた

・化繊は静電気が起きやすい

・化繊は繊維の強度が高いため、繊維同士の摩擦も強く、繊維の絡まりもほどけにくい

といったことが理由に挙げられます。

天然繊維のなかでもウールやカシミヤは毛玉ができやすい素材ではありますが、化繊はそれ以上に毛玉ができやすいといえます。

毛玉ができても着れなくなるわけではありませんが、毛玉ができないにこしたことはないですよね。

ニットに使われる化繊の素材を個別に解説

3.1 アクリルでできたニットの特徴

ニットに使われる化繊素材といえばアクリルが代表的でしょう。

アクリルはウールに似せて作られた素材のため、とてもふっくらとした質感でヴォリュームを出すことができます。

化繊の中では一番保温性がある点も見逃せません。

とても柔らかいので着心地もよし。

ただし静電気発生のしやすさや、毛玉のできやすさは他の化繊のニットよりも高いです。

3.2 ポリエステルでできたニットの特徴

ポリエステルは様々な洋服に用いられているため、普段からなじみのある素材です。

化繊の中でも安価で耐久性に強く、シワになりにくいといった扱いやすい素材です。

他の化繊に比べると染色性は低め。

また濡れても乾きやすい性質があり、汗をかいてもすぐに乾きサラサラとした質感を保つので、通気性の悪い化繊ニットの中では一番汗をかきやすい人にオススメです。

3.3 レーヨンでできたニットの特徴

レーヨンとはシルクを目指して作られたニットのため肌触りがとてもいいです。

他の化繊素材とは異なり、通気性や吸水性も高め。

ただし化繊の中では一番繊細な素材であるため、水洗いするとシワになったり縮んだりといった欠点も目立ちます。

熱にも弱いため、乾燥機に長時間入れると縮む恐れも。

よくも悪くもあまり化繊っぽさの少ない素材といえますね。

個人的にレーヨン素材の服はニットに限らず好きなものが多いです。

3.4 ナイロンでできたニット

ナイロンの長所はなんといっても丈夫で軽いという点。

重量に関してはコットンの7割程度といわれています。

他の化繊と同様に毛玉はできやすいですが、欠点の少ないバランスのとれた素材だと思います。

レーヨンと同様に熱に弱いので、乾燥機のかけすぎには注意しましょう。

ニットにおける天然繊維と化学繊維の使い分け

じつは色んな長所がある化繊のニット。

「お金をかけたくないから、天然繊維ではなく化繊100%のニットを揃えてもいいのかな?」

と考えちゃいませんか。

あまりお金をかけたくない場合、個人的にオススメなのはセーターやカーディガンは化繊素材、マフラーは天然素材にするという分け方。

というのも化繊は独特の光沢感ゆえ、見る人がみればすぐに化繊生地だとわかり、あまり高級感のある見た目もしていません。

顔周りはとても目が行く場所なので、マフラーは安っぽく見えないように天然繊維のものを選ぶと見栄えが良くなります。

天然繊維は化繊よりも保温性が高いため、マフラーとしての機能性も担保できます。

チクチク感が気になる方は、頑張ってカシミヤやシルク・ベビーアルパカ製のマフラーを選びたいところ。

服よりもマフラーや靴などにお金をかけた方が見栄えがよくなりますので、その代わりカーディガンやセーターは化繊でOKです。

どこまで化繊のニットを揃えるかどうかはご自身の財布との相談にはなりますが、これまで書いてきたをまとめると、こんな人には化繊でできたセーターが向いています。

化繊のニットに向いている人は

・安く長持ちするセーターが欲しい人

・こまめに服をケアするのが苦手な人

・敏感肌の人

・鮮やかなカラーのセーターが欲しい人

 

いかがだったでしょうか。

この記事が皆さんの役に立てれば嬉しく思います。